
日本海を見下ろす小さな山「馬着山」
山陰の冬は、山では風雪が吹き荒れ、海では荒れ狂う波が暴威をふるうとても厳しい季節です。
そんな冬が去り、暖かくなってくると、外に出て山陰の雄大な自然の中を歩きたくなりませんか?
今回はそんな時にぴったりなスポット、島根県松江市美保関町の「馬着山(ばちゃくさん)」をご紹介いたします。
低山ながらも綺麗な景色が楽しめる
馬着山は、島根県松江市美保関町にある山で、標高は約210mと低めですが、日本海や港の町並み、見通しの良い日には遠くに隠岐諸島を望むことができます。
特に夕暮れ時の日本海の眺めはとても美しく、写真撮影にも最適なスポットとなっております。
登山ルートとしては五本松公園から入るルートと、美保関灯台の駐車場から入るルートがありますが、今回は美保関灯台から山頂を目指しました。

手の行き届いた登山道
登山道はよく整備されていてゴミも無く、傾斜が強くなっている箇所には階段が設けられているなど、とても登りやすくなっています。
木々の中を歩いて進んでいくと、目にする樹木には名称が書かれたカードが掲げられており、大切に管理されていることが分かります。
それでは、山の美味しい空気を味わいながら登ってまいりましょう。



山と海の空気を同時に感じながら登る
緑に囲まれ、土を踏みしめ山を感じながら歩いていると、どうでしょう?波の音や船舶のエンジン音が聞こえてくるじゃないですか。
そして、木々に囲まれながらも時折視界が開けば、ギラっと眩しい爽やかな海の景色が目に入ります。
ここは日本海を望む島根半島。馬着山は山と海を同時に感じることができる、山陰ならではのスポットとなっています。


東屋で境港と大根島を望む
しばらく進むと東屋が見えてきました。
ここは展望スペースにもなっており、休憩と同時に景色を楽しむことができます。
とっても眺めが良く、行き交う船舶や境港の町並み、遠くには大根島、更に遠方には起伏に富んだ山々の風景を観ることができます。


美保関の町並みを望む
東屋にて一息つき、さらに道を進むと、ふたたび視界が開けた場所に着きました。
ここからは美保関の町並みを眺めることができます。
美保関は松江市の東端に位置します。
古き良き港町の風情あふれる景色がどこかノスタルジックで、港には漁船が停泊し、魚釣りを楽しむ人々の姿も見えます。
また、国譲り神話に深く関わりがあるこの地には、えびすさまの総本宮である美保神社が鎮座しています。
年に数回執り行われる神事では、港や周辺の海を船が行き交い、歴史と伝統を今に伝えています。



山頂に到着
さて、美保関の町並みを眺めて歩を進めると、程なくして山頂に到着しました。
山頂ではベンチとテーブルがあり、日本海を望むことができます。
また、旧日本軍の要所であった時の名残りでしょうか?コンクリートの遺構のようなものがあります。
さらに進むと五本松公園に抜けられるようです。むしろそちらから登る方がメジャーなルートだったかもしれません。
また、隣接する腕山(うでやま)にも行くことができるようですが、こちらはやや険しい登山となるとのことです。



海を感じられる山
今回は島根県松江市の馬着山をご紹介いたしました。
出雲神話の国譲りの舞台ともなった島根半島ですが、起伏に富んだ地形が特徴で登山スポットとなっている山も多く存在します。
馬着山は標高こそ低山の部類に入ると言えますが、眼下におさめられる美保湾を含む港町の風景や、冬の荒れ狂った姿が嘘のように水平線の向こうまで望められる、青く美しい日本海の景色はとても印象的でした。
道中はよく整備されているので、安心してハイキングすることができます。
海を感じながら気持ちよく歩ける馬着山に、ぜひ行ってみてください。
- 住所
- 住所
- 島根県松江市美保関町美保関
- 駐車場
- 駐車場
- あり