飴色の宝石に染まる里山「まるはたほし柿」
「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」
誰もが一度は耳にしたことがある俳句ではないでしょうか?
「柿」は秋の季語で多くの俳句に使われていますが、晩秋になると飴色に染まる里山が東出雲町にあるのをご存じでしょうか?
今回は、秋の風物詩となっている「柿すだれ」が圧巻な松江市東出雲町の「まるはたほし柿」をご紹介します。
畑地区、まるはたほし柿
JR松江駅から車で約30分。のどかな田園風景が広がる東出雲町上意東の畑地区。
秋になると360°見渡す限りの柿・柿・柿。ここは以前「美しい日本の村」や「百年後に残したい景観百選」に選ばれた場所です。青空とほし柿、どこを切り取っても絵になる~。
「まるはたほし柿」は、この地で作られたブランド柿のことです。
畑地区の柿小屋は独特の構造で、木造3階建ての総ガラス張りです。晴れている時は窓を開けて天日と北風で乾燥させ、雨の日は窓を閉めて「ほし柿」を作ります。
オーナー制度
ここ畑地区の「柿」はオーナー制度というものがあります。
美しい自然に囲まれた畑地区で、ご家族や友人と一緒に「柿」を育てて収穫を楽しむというものです。
この日は広島から来られたご家族に出会いました。「2時間半かけてでもこの風景に会いたい、この時期を毎年楽しみにしている」と話されていました。この日は段ボール数個ほど収穫されており、お家でつるし柿を作ってお友達におすそ分けするとおっしゃっていました。
この地で柿の木を所有してほし柿作りって素敵ですね。
心温まる人々
農家の方が「どこから来たの〜?柿どうぞ!好きなの取って。」と突然の訪問も快く受け入れてくださり、とてもうれしかったです。
家の前にかごいっぱいの熟柿が。
皮がとっても薄いのでつぶれないように注意が必要です。
熟した柿をその場でいただきました。何?このジューシーさ。そのまま食べるゼリーのよう。渋みが抜けてとっても甘ーい!!
ほし柿作りの工程
柿小屋には入ることができませんでしたが、外から作業の様子を見せていただきました。
ほし柿作りの工程は、まずは収穫、次に硬いヘタの周りを機械のカッターで削り、手作業で皮をむいていきます。その早さに見とれてしまいました。
皮むきのコツは手首をうまく使うことだそうで、まさに熟練の技だと思いました。
次に同じ大きさの柿を、10個ずつひもで繋げます。
そして天日干し、補助乾燥などを経て、約1か月で出荷します。
甘さの秘訣は生産環境と土壌にあるとか。
光をあびてキラキラ飴色に輝く「ほし柿」。「ほし柿」がこんなにも美しいとは感動ものです。
まさに「飴色の宝石」といった言葉がぴったりだと思いました。
さらに高台を登っていくと、眼下に中海と大根島が見えるスポットに出会えます。空気が澄んでいてとても綺麗に見えました。
うーん。気分爽快♪カメラ散歩にもおすすめです。
ここ畑地区には「本場の本物」があります。皆さんもこの美しい村を一度は目にしていただきたいです。そして生産者の思いと甘さがギュっとつまった「まるはたほし柿」をぜひ口にしてほしいです。
- 住所
- 住所
- 島根県松江市東出雲町上意東畑816番地
- 電話番号
- 電話番号
- 0852-52-5824
- 公式サイト
- 公式サイト
- https://www.hatahoshigaki.jp/
- 駐車場
- 駐車場
- なし