山陰まんなか観光局

ココビトの綴り
山陰まんなかアンバサダーが綴る 届けたいココへの思い
San`in Mannaka Tourism Bureau presents [COCOBITO no TSUDURI]
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苔むす清流の癒しスポット「蹄の滝(ひづめのたき)」

滝って良いですよね。ゴリゴリの人口物である自動車でスイスイっと近くまで行き、ちょっとだけ歩いたら大自然の神秘に没入できる。山陰ってそんなズルいスポットがまだまだたくさんあるんです。
そこで今回は島根県安来市の「蹄の滝(ひづめのたき)」をご紹介いたします。

すぐに行ける秘境

蹄の滝は安来市広瀬町の下山佐にあります。大きな道から入ってすぐところに駐車場があり、民家の横を通り抜け、滝がある森に入っていきます。
直前まで車内で聴いていた音楽を頭の中で巡らせつつ、本当にこんなところに滝なんかあるのだろうか? と思いながら歩いていると、突如として深い緑の薄暗く静かな世界に引き込まれていきました。

駐車場を出るとすぐに滝への案内があるので迷うことはありません。
滝まで300m、早くもラストスパートです!
ここから森へ入っていく。

整備され歩きやすい道のり

森に入ると右手の斜面にはゴロゴロと石が転がり、左手には沢が流れています。
歩いていると、時折横から差してくる木漏れ日が気持ち良く、澄んだ水の流れる音が心を落ち着かせてくれます。
足元には歩行の妨げになりそうな草もなく、とても整備が行き届いているようでした。
しかし、地面は柔らかく滑りやすい箇所が多くあったのでシューズはきちんとした物を履いていきましょう。

サラサラと心地良い音をたてながら流れる沢。
薄暗い森に差す柔らかい木漏れ日が気持ち良い。
女滝、滝スポットには男滝と女滝が存在する場合が多い。

長い年月をかけて作られた苔のアート

森の空気を一身に感じながら歩いていると、周辺の木々や石はその多くが苔で綺麗に飾られていることに気が付きました。
苔の知識は一切持ち合わせていませんが、よく観察してみるとなかなか面白いじゃありませんか。
木の幹や根にぐるぐるっと巻き付くように生えているものや、石に生え沢の流れになびいているもの、鉢に植えたくなるような可愛らしいものまでバラエティに富んでいます。
人の手では出来ない、長い時間をかけて作られた天然のアートを楽しむことが出来ました。
ちなみに撮った苔の写真をネットの図鑑で照らし合わせてみましたが、類似したものがいくつもあって素人では種別の特定が出来ませんでした。

杉の木に巻き付くように生えている苔。
フカフカで気持ちよさそうな苔。
沢の流れを受けひらひらしている苔。
こんもりと玉のような形が可愛い苔。

滝の名前は戦国時代の逸話に由来

苔を楽しみながら歩いていると、目的地の滝に到着しました。
そんなに高さはない滝ですが、特徴的な形の樹木や、岩肌にむき出しの根にみなぎる生命力を感じ取ることができ、それらを覆う苔が深い緑色の世界を創り出していました。

滝の名前の由来は、戦国時代に山中鹿介が毛利の軍勢から逃げる際にここを通り、馬に乗ったまま滝つぼを目掛けて飛び降りた時に、滝つぼに馬の蹄(ひづめ)の跡がついたという逸話から『蹄の滝』と呼ばれるようになったとのことです。

小ぶりだが上品な滝。
別角度から、緑の世界に映える滝。
自力で上まで伸びて行けたかわからないへなへなの木。
山中鹿介はここから馬で飛び降りたのだろうか。

苔の緑に彩られた木や石の間を抜ける清流

いかがでしたでしょうか? 今回は安来市広瀬町の「蹄の滝」をご紹介しました。
滝と言えば険しい山中にあるイメージが強いかもしれませんが、蹄の滝に関しては歩く距離は短く、道中は整備され平坦なため、とても行きやすい滝となっております。
深い緑と清流の美しい景色に癒されるお勧めスポットですので、ぜひ行ってみてください。

蹄の滝
島根県安来市広瀬町下山佐2086
あり(10台程度)
※データ・写真など上記情報は記事作成時点のものです。
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※新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、施設へお出かけの際は、鳥取県・島根県や各自治体が発表する最新情報、要請などをご確認のうえ、手洗いやマスクの着用、人と人との距離の確保など基本的な感染防止対策(新しい旅のエチケット)を徹底していただくようお願いします。
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y.takayuki0607
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伝統的な文化、歴史的建造物、星空や夜景撮影が好きで夜を中心に活動しております。 山陰の魅力を写真とキャプションで発信していこうと思います。 よろしくお願いいたします。
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