
蘇りのパワースポット『赤猪岩神社』
出雲大社の主祭神である大国主命(おおくにぬしのみこと)は、因幡の白兎の物語に登場する大国様(だいこくさま)のことですが、鳥取県南部町の静かな山あいに、その大国主命にまつわるもう一つのエピソード、「再生神話」の舞台とされる神社があります。
今回は再生を司るパワースポット『赤猪岩神社(あかいいわじんじゃ)』をご紹介いたします。

病気からの回復や様々な再挑戦などにご利益
赤猪岩神社は“再生”や“蘇り”の象徴として知られ、病気平癒や心のリセットを願う人が多く参拝します。
なぜそのようなスポットになっているのかというと、大国主がその命を落とし、蘇りを果たしたという逸話に起因します。
再生神話について
では、再生神話についてご説明しましょう。
古事記に記されている神話によると、大国主とその兄たちは、美しい姫である八上比売(ヤカミヒメ)を嫁に迎えたいと考え、出雲の国から現在の鳥取県東部にあたる因幡の国へ、皆そろって求婚の旅に出ます。
兄たちに重い荷物を押し付けられ、後れを取った大国主は道中で傷ついた兎を見つけます。
聞けばその兎、サメを騙して仕返しに皮を剝がされたとのこと。そこへ兄たちが通りかかり、これまた嘘の治療法を教えられ、傷が更に悪化していました。
心優しい大国主の手当てにより、兎は元気を取り戻し「八上比売はあなたを選ぶだろう」と予言します。
その予言は見事に的中しますが、それに腹を立てたのは兄たちです。
大国主をとある山のふもとへ連れて行き、珍しい赤い猪を山の上から追い立てるので、待ち伏せして捕まえるように命じます。
しかし、目の前に現れたのは赤い猪ではなく、真っ赤に焼けた大岩。大国主はこれを受け止めようしますが、ひとたまりもありません。大国主はそこで命を落としてしまいます。
大国主の母は悲しみ、天の神に助けを求め、𧏛貝比売(キサガヒヒメ)と蛤貝比売(ウムギヒメ)が遣わされ、大国主は奇跡的に蘇生しました。
以来、ここは“再生の地”と呼ばれ、その御利益にあやかろうとたくさんの人が訪れています。


神話に登場した岩は境内に祀られる
境内には、大国主命の命を奪ったと伝えられる岩が祀られています。
しかし、土地を穢さないよう地中深くに埋められ、その上にはいく重にも大石が置かれています。
さらに周囲を柵で囲み、しめ縄が張られ、厄の象徴としてこの出来事を忘れぬよう、そして同じ過ちを繰り返さぬようにと後世へ伝えてきたのです。


遷宮により社殿が生まれ変わる
先ほどより写真に足場が映っていますが、赤猪岩神社では現在改修工事が進められています。
ちょうど今年(2025年)は遷宮の年にあたり、社殿が新築されようとしているのです。
私が訪れたのは完成まであと少しという段階でしたので、社殿の大半が完成に近づいていました。
近寄ってみると、あることに気が付きます。屋根がピカピカに輝いているんです!
大社造りの本殿の屋根、千木、鰹木は外装を銅板によって囲われていますが、私たちが普段目にする神社の屋根や装飾は緑色ではないでしょうか?
実はあの味わい深い緑色は、銅の表面が酸化及び炭酸塩化することで発生する緑青(ろくしょう)によってもたらされる経年による変化なのです。
このピカピカに輝いた状態の屋根は今しか見ることができないので、ぜひ注目してみましょう。
なお、間もなく足場は撤去される見通しで、2025年10月13日に遷座祭が執り行われると、ご神体が新しくなった本殿に迎えられます。
再生神話の神社で、その社殿もまた新しくなるなんて、ご利益もパワーアップすること間違いなしです!





さまざまなグッズが並ぶ売店
参拝を終えたら駐車場にある売店にも立ち寄ってみよう。
ここではお守り、御朱印、神話に関する様々なグッズが並んでいます。
また、神社関連の物だけではなく、地元の加工品や周辺の観光情報も多く取り扱っているなど、多くの見どころがありますので要チェックです!

蘇りの聖地でエネルギーを再装填!
いかがでしたでしょうか?今回は鳥取県南部町の赤猪岩神社をご紹介いたしました。
蘇りの聖地と呼ばれているこの神社を訪れると、活力がみなぎり明日への一歩を後押ししてくれると思います。
心身に再び活力をチャージできるパワースポットとして、旅の目的地にぴったりですので、ぜひ立ち寄ってみてください!

- 住所
- 住所
- 鳥取県西伯郡南部町寺内232
- 定休日
- 定休日
- なし
- 電話番号
- 電話番号
- 0859-30-4822
- 公式サイト
- 公式サイト
- https://tottorinanbu-kanko.jp/spot/%E8%B5%A4%E7%8C%AA%E5%B2%A9%E7%A5%9E%E7%A4%BE/
- 駐車場
- 駐車場
- あり
