
椿に彩られたフォトジェニックなお寺「満願寺」
春の陽気が感じられる季節となってきましたね♪
椿は冬に咲くイメージがありますが、春もまだまだ楽しめます。
今回は、4月いっぱいまで椿が楽しめる「金亀山 満願寺」をご紹介します。

「満願寺」は宍道湖を一望できる小高い丘にあるお寺です。境内には山陰の椿「ヤブ椿」が200本以上あり、地元では「椿寺」として親しまれています。
お寺の駐車場からすぐ紅色の椿が見えました。





椿と言えばやっぱり紅色が思い浮かびますよね。同じ紅色でも微妙に色が違ったり形もさまざま。白色系、桃色系、斑系の美人椿にたくさん出会いました。華やかでありながらどこか奥ゆかしさを感じる魅力的なお花だなと見入ってしまいました。
驚くのはそのネーミング。『姫白雪』『少納言』『野坂』『夢』などなど。伝えきれないほどたくさんあります。
よく椿と山茶花の違いが分からないとの声を聞きますが、椿は花ごと落ちていきます。
鑑賞中、目の前にぽとりと地面に落ちていく姿を見ました。椿は落ちる時は一気に落ちるので潔いなと思いました。
圧巻の椿の天井絵


天井を見上げると、ここにも見事な椿が!まさにフォトジェニック!境内の椿だけでなく天井絵も、私たちの目を楽しませてくれます。
こちらは一つ一つ丁寧に彫られた椿の花で、81枚の板が嵌め込まれ参拝者を見守っています。彫刻なので立体的でカラフル~。
2年前に作られたそうです。どうりでとっても綺麗。彫刻は倉吉市の仏師様の作品となっています。彩色は住職がなさったとのこと。住職の椿愛が感じられました。

「満願寺」と言えば名木『玉椿』


戦国時代、満願寺城は毛利元就の陣地になった事がありこの頃、寺の境内中央に植えられたのが『玉椿』です。樹齢500~600年になる椿です。
平成8年頃に一番花盛りましたが、年々樹勢が落ち枝が折れてしまい今では以前の半分程度となったそうです。
『玉椿』は幾重にも重なる八重咲の美しい花でした。
今年は寒波のせいか例年より先始めが遅く、これから見頃を迎えるそうです(写真撮影は3月26日)。
毎年訪れている方が「今年は木全体に赤く花が咲き、鮮やかでとても美しい」とおっしゃっていました。
満願寺縁起の襖絵

このお寺は襖絵も有名です。住職にお願いして、襖絵を見せていただきました。
玄関に入りまず目に飛び込んできたのが畳縁。さすが「椿寺」と思わせる椿柄がとっても可愛い♡

そして真正面に4面の襖一杯に描かれた巨大椿のお出迎えです。
これはろうけつ染めで描かれており、工芸作家の藤田佳子氏の作品です。
本堂に行くまでに4つの襖絵に出会えます。


住職が一つ一つの襖絵の説明をしてくださいました。お寺の縁起がまるで物語のように描かれており、お話もスーッと頭に入ってきました。大変貴重なお話を聞くことができました。
今から1200年前の平安時代。ここは弘法大使空海上人が出雲大社の帰りに立ち寄ったとされ、山頂からの眺めがよく風水的にもよい地形だったのでこの場所に開山したと言われています。

大椿と不動明王の絵には赤椿が描かれていました。やまももの汁を使ったという赤い染料は、現在は退色していましたが、それでもとっても迫力のある絵でした。
全盛期の『玉椿』のお写真を見せていただきましたが、それはそれは素晴らしくこの椿とリンクさせながら見ることができました。
椿だけじゃない!見ごたえいっぱいのお寺

境内の鐘楼堂台座を取り囲むように12体のお地蔵さんがいました。どのお地蔵さんも亀の甲羅に座っています。これは、このお寺が亀にご縁があるからとのこと。お寺の山号が「金亀山」となっています。



帰り際に椿のお写真が載ったクリアファイルをいただきました。住職の優しいお人柄が伝わってきました。
「つばき寺・満願寺」のフェイスブックを覗くと椿の開花情報とお花がアップされています。よかったら見てみてくださいね。
これからお出かけが気持ちよくなる時期。椿に彩られたフォトジェニックな「満願寺」にぜひ出かけてみてくださいね。
- 住所
- 住所
- 島根県松江市西浜佐陀町879
- 電話番号
- 電話番号
- 0852-36-8483
- 公式サイト
- 公式サイト
- https://matsue-manganji.jp/
- 駐車場
- 駐車場
- あり