大山北壁と金門を臨む「賽の河原」
「山陰まんなか」にいるとどこにいても大山が目に入ります。大山は遠くから眺めるのも綺麗ですが、間近に見た時の岩肌の荒々しさも見どころの一つです。
今回は荒々しくも美しい「大山北壁」と、古来から信仰の聖域と呼ばれている「金門」のビューポイントで、ウォーキング感覚で行くことが出来る「賽の河原」を紹介いたします。
旅館や飲食店が並ぶ御幸参道本通り
駐車場を出てすぐ、まずはここを通る。
大山寺や大神山神社奥宮まで続いているこの石畳の参道沿いには、古くから登山者の拠点となっていたであろう宿泊施設や温泉、真新しい装いのカフェまでたくさんの店舗が並んでいる。
この辺りを散策するだけでもかなり楽しめそう。
大山寺を通る
石畳の参道に沿って行くルートもあるが、今回はせっかくなので大山寺を通って行く。
再び石畳の参道へ出る
本堂の左手を抜けると石畳の参道へ戻る、しっとりとした石畳に木々の間から差し込む木漏れ日が爽やかでとても気持ちが良い。
少し歩くと「金門」へ案内する看板が現れるのでそれに従い右に入ろう。細い道が100mほど続くだろうか、進んでいくと視界が開けて大山北壁が姿を現す。
荒々しく美しい大山北壁
崩れやすい岩石で形成されているため常に崩落が続いている大山、柔らかい自然の緑とその先に見えるゴツゴツとした岩肌との対比が、厳しくも美しい大山の絶景を創り出している。
賽の河原から北壁を眺める
下に降りてみると、谷の向こうに見える北壁と過ぎ行くせせらぎが相まって、奥行きのある景色を観ることができる。
「賽の河原」は大山元谷の奥地を水源とする佐陀川の一部であり、大山より崩れ押し寄せる石がゴロゴロと散らばっている。
非常に足元が悪いので、トレッキングシューズ等の運動のできる靴で来たい。
大山信仰の聖域「金門」
ここでは昔から聖域と言われている「金門」も観ることができる。
左右に切り立った断崖が出来る過程でこの山が「大山」と呼ばれるようになった説がある等、古くからある大山の歴史上でも重要な場所となっている。また、僧兵たちが鍛錬を積むための修行場であり、かつては大神山神社奥宮への参道だったとされている。
通常時でも見ごたえはあるが、夏至前後にはこの岩の間に陽が沈む景色が観られるとのこと。機会があれば観てみたい。
闇夜に輝く星々が絶景にアクセントを加える
少々度胸がいるが夜まで待ってみると、天気の良い日には満点の星空によって彩られた北壁と、金門の景色が観られる。この辺りは街灯や照明が一切無いため夜になると真っ暗になり、その分星の輝きも街で見るそれとは格別。
しかし「賽の河原」は“死者が通って行く所”とされているので、やはり怖い。例え死者と思しきものに遭遇したとて、彼らもこの絶景を観に来ただけのことであろう…と勝手に思い込むことにする。
気軽に行けるが注意も必要
今回は数ある大山の絶景スポットでも比較的容易に行くことができて、大山の歴史の中でも重要な場所をご紹介いたしました。
道のりはさほど険しくないですが、河原に出ると足元が悪く、あまり前に突き進むと高低差のある危険な箇所もあります。
また、川が流れており滑りやすくなっているので、行かれる際はきちんとしたシューズを選び、転倒や貴重品の落下に気を付けて絶景を楽しんでください。
- 住所
- 住所
- 鳥取県西伯郡大山町大山9
- 駐車場
- 駐車場
- あり(大山寺駐車場を利用 たくさん停められる)