車で行ける!「国引き神話」の舞台を展望台から眺めよう
出雲国風土記に登場する「国引き神話」はご存じでしょうか?
ご存じの方も多いと思いますが、出雲市大社町から松江市美保関町までの、東西60km以上に渡る島根半島が形成される様子が記されています。
そのストーリーの中で遠くの土地を引っ張って来るために使われた「綱」として登場するのが、出雲市の「薗の長浜」と米子市の「弓ヶ浜」です。どちらも南北に渡って弧を描く美しい浜ですが、展望台から夕陽や星空と一緒に眺めるとドラマチックな風景を楽しむことが出来ます。
今回は「国引き神話」の舞台を観ることができ、しかも車で行けるおすすめ展望台をご紹介いたします。
稲佐の浜や三瓶山を眺めるおすすめ展望台
奉納山展望台
国引き神話は、八束水臣津野命(やつかみずおみつぬのみこと)によって引っ張ってこられた土地が合わさって島根半島が形成されるというお話です。狭い国を広くしようとまずは現在の韓国周辺にあたる新羅の国の土地を引っ張ってきてくっつけるのですが、その時に使用した綱が出雲市の長浜海岸に、島が離れないようにと綱とひっかけた杭が三瓶山になったとされています。
奉納山公園展望台では稲佐の浜から三瓶山まで伸びる砂浜が一望でき、夕暮れの時間帯に行くと「夕日が沈む聖地出雲」の名にふさわしい綺麗な夕景も観ることが出来ます。
- 住所
- 住所
- 島根県出雲市大社町杵築北2843-13
- 駐車場
- 駐車場
- あり(3台程度)
弓ヶ浜を眺めるおすすめスポット
パイロット(通称)
島根半島の東側もまた国引きによって、隠岐の島や能登半島の土地がくっついて出来上がりました。鳥取県の弓ヶ浜と大山もまた綱と杭の関係にあたります。この場所は車で行けるスポットの中ではとても標高が高くこう配もついているため、綺麗な弧を描く弓ヶ浜を観ることが出来ます。
また、夜の眺めは別格で、夜景の光に浮かび上がる弓ヶ浜と星空を一緒に観ることが可能です。
- 住所
- 住所
- 鳥取県西伯郡伯耆町丸山付近
今回は「国引き神話」の舞台を眺めることができ、しかも車で行ける展望台をご紹介いたしました。
1300年近く昔の733年に完成した「出雲国風土記」ですが、その昔これを書いた人も同じような場所からこのような景色を観ていたのでしょうか?
そうして神話とともに受け継がれ続けた場所が現在の展望台になっているのかもしれません。
地震や豪雨災害が頻発している昨今ですが、このような美しい景色がいつまでも観られることを祈るばかりです。