大山北壁からこぼれる星空を望む「夜の元谷」
「星取県」の愛称を持ち、どの市町村からも天の川や流れ星が見えるとされる鳥取県ですが、その中でもさらに星空が綺麗に見られるスポットへ行くと、どのような絶景が待っているのでしょうか?
今回は秀峰大山の中腹に位置し、大山北壁を一望することができ、同時に素晴らしい星空が広がる「夜の元谷」をご紹介いたします。
まずは装備の確認
元谷までの道のりは登山口から30分程度でたどり着くことが出来ますが、道中は真っ暗闇で足元が不安定な箇所もあるので装備は整えておきたいです。
季節や気温に合わせたウェア、帽子、トレッキングシューズ、登山用ストック(ポール)、照明、飲み物、スマホ等の通信手段等、この辺りは整えておきたい。
また、登山届は鳥取県公式サイトよりネット申し込みが可能となっています。
大神山神社奥宮をめざす
元谷へ行くには、大神山神社奥宮の社殿に向かって右手から奥へ回ると見えてくる「行者登山口」を目指します。真っ暗で若干ホラーな石畳の参道を歩くことになりますが、結構ゴツゴツしていて歩きにくいので足元に注意して歩きましょう。
行者登山口を進む
登山口に到着、ここからは草木が生い茂る登山道を行くことになります。足元はさらに不安定になり、真っ暗になりますので、照明で足元を照らしながらゆっくり進みましょう。
この時は7月中旬に行きましたが、ヤマアジサイの花がたくさん咲いていて、その周りを希少なヒメボタルが飛翔しており、星空を見る前にすでに気分が高まっていました。
なお、行者登山口は大山登山ユートピアコースの一部となっています。
隠し切れない星空、約束された到着後の絶景
標高が高くなってくると、先ほどまで暗がりをチカチカと舞っていたヒメボタルもほとんどいなくなってしまった。
少し寂しい気持ちになりながら歩き続けていると、今度はそれまで生い茂っていた木々の密度が薄くなり、風でなびく枝葉の隙間から大山の稜線と星がちらり。この時点ですでに数えきれないほどの星々。
到着後に絶景が待ち構えていることを証明するには、これだけで十分な説得力でした。
木道が出現すると到着目前
さらに歩を進めると木道が出現。急に足元が良くなり歩行ペースが速くなりがちだが、焦りは禁物。踏み外すと転げ落ちてしまいます。そこから少しの間、絶景への期待に弾む心とシンクロするように、木道と階段によるアップダウンを繰り返し、元谷へたどり着く。
荒野の果てに断崖の屏風岩と夜空の綺羅星
ハッとする絶景がそこにはありました。
崩落が続く険しい大山北壁がそびえ、崩落してきた石や土砂がたまり、川のようになっている元谷。それだけでも間違いなく絶景と呼べるものだが、そこに鳥取県自慢の星空を掛け合わせることによって、豊かな自然に囲まれた山陰地方でも屈指の絶勝の地となる。北壁上空からこぼれる星々は素晴らしく、カメラで長秒露光による撮影を行わないと見えにくい天の川も、肉眼で視認することができる。
直上を見上げた時の吸い込まれそうな底なしの星空は一生忘れることは無いでしょう。あまりの素晴らしさに心臓が弱い人はショック死するかもしれません!
気象状況、体調等のコンディションを万全に
いかがでしたでしょうか、今回は「夜の元谷」をご紹介いたしました。
大山北壁の景観と星空がマッチし、都会ではまず見ることの出来ない絶景となっております。
一方で、比較的短時間で行けるスポットとなっておりますが、装備や天候等には十分に気を付けなければいけません。行かれる際は安全や体調に気を付けて、安心のナイトハイクを心がけてください。
- 住所
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- 鳥取県西伯郡大山町大山
- 駐車場
- 駐車場
- 大山寺エリア近隣の駐車場を利用