出雲の隠れたパワースポット「命主社」
“いのちぬしのやしろ”という神社をご存じですか?
「命主社」と書き、正式名称は「神魂伊能知奴志神社(かみむすびいのちぬしのかみのやしろ)」といいます。
出雲大社の摂社であり、その陰に隠れてか参拝者も少なくひっそりと存在する小さな御社ですが、実は出雲大社に負けず劣らずのすごいパワースポットなんです。
今回はそんな隠れたパワースポットで、お参りすると生命力が満ち溢れてくる神社をご紹介いたします。
見落としがちな出雲大社の摂社
「命主社」は出雲大社の摂社となっており、銅の鳥居の前を右に進んでいくと見つけることができるが、見どころ満載の出雲大社の陰でなかなか注目されにくい御社となっている。
小さな社殿は樹齢千年の大木とともに佇む
まず目に入るのが大きな椋木(ムクノキ)。
島根県が発刊している『島根県の巨樹・巨木』によると、樹齢千年と言われるこの巨木は高さ17m、太さ4m、幹周12mととても大きく、「島根県の名樹」に指定されている。
近づいてみると太く立派な根が地上へ剥き出しになっており、天高く幹を伸ばし枝葉を広げて社殿を包み込むように立っている。
お祀りするのは蘇りと慈悲の神
命主社に祀られているのは「神皇産霊神(かみむすびのかみ)」という神様で、古事記によると世界に天地が出来た当初に姿を現した三人の神様のうちの一人とされている。
この神様には、出雲大社のご祭神である「大国主命(おおくにぬしのみこと)」が、かつて兄弟達の謀略により命を落とした際に、別の二人の神を派遣し大国主を蘇生したという逸話がある。
命主社は、命を司る慈悲深い神様が祀られている強力なパワースポットとなっている。
古くは荒神が祀られ、石をご神体としていた
歴史の古い神社は樹木や岩石をご神体とする自然信仰である場合があるが、命主社もその部類に該当している。社殿が建つ前は、現在の社殿の後ろにあったとされる巨石を信仰の対象としていた。
寛文5年(1665年)の出雲大社御造営の時にこの巨石を石材として切り出そうとしたところ、下から銅戈(どうか)や銅鐸(どうたく)が出土しており、古くから深く信仰されていた神社だったのがわかる。
また、社殿の裏には巨石があった場所とされる真名井遺跡が、さらその奥の竹林に磐座が鎮座している。
磐座・巨木・社殿から溢れる生命のエネルギー
出雲大社は日本でも屈指のパワースポットとなっているが、少しだけ足を延ばし「命主社」へ訪れてはいかがだろうか。
出雲大社より数百年昔からあったとされ、古代から信仰されてきた磐座と樹齢千年の椋木、そして大国主命を蘇生させた神様から、生命力に満ち溢れたパワーをいただけるような気がする。
- 住所
- 住所
- 島根県出雲市大社町杵築東185
- 駐車場
- 駐車場
- あり(5台程度)